2023.3.9

立場・役職に関係なくフラットに気づきを与え合うカルチャーが、社員にもたらす変化とは?オルビスの多面的フィードバック施策「STYLE QUEST」についてご紹介します

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こんにちは。オルビス公式ブログ担当の土井山です。

今回の記事では、オルビスの「未来志向×オープンマインド」なカルチャーの促進に向けた取り組みの一つ、「STYLE QUEST(スタイルクエスト)」についてご紹介します。

「STYLE QUEST」とは、7つの行動指針である「オルビスマネジャースタイル(通称:OMS)」に基づいたリーダーシップの発揮度合いに対して、マネジャーがメンバーからフィードバックを受ける施策です。

①マネジャーのリーダーシップ開発

②メンバー自身のOMSに対する理解促進・意識化

③マネジャーとメンバーの関係性の質を強化させることによる、グループ単位での成果創出

これら3点を目的とし、リブランディングにともなう組織改革の一環として2019年にスタートしました。

「STYLE QUEST」が、いかにして社員一人ひとりの持つ強みや多様なリーダーシップの開発を後押ししているのか。本取り組みを自己開発とグループ活性につなげている社員にも話を聞きました。ぜひ、最後までご一読ください。

 
 

「STYLE QUEST(スタイルクエスト)」について

「STYLE QUEST」の大きな特長は、メンバーから上司であるマネジャーへのフィードバックを実施している点にあります。それでは、メンバーは上司に対してどのような観点でフィードバックをするのでしょうか?その評価基準となるのが、全社員へ求める7つの行動指針(Way)「オルビスマネジャースタイル(通称:OMS)」です。

私たちが「こうありたい」という未来に向けてお客様に価値を提供していくためには、新しい挑戦が生まれやすい「未来志向×オープンマインド」な組織風土が必要であると考えています。それらは、社員一人ひとりの日頃の行動やふるまい、社内で発される言葉の積層によって形成されるものです。そんな「行動・ふるまい」を定義するための行動指針としてOMSを掲げました。

【写真】OMS(オルビスマネジャースタイル)一覧 【写真】「意識してほしい行動」と「意識してほしくない行動」の一覧

「STYLE QUEST」では、組織の結節点であり影響力も高いマネジャーが、OMSを軸として自身の行動やリーダーシップの発揮を内省する習慣を支援。3か月に1回(年4回)、「7つのOMSを高いレベルで発揮できているか」について、メンバーから上司へフィードバックを行います。

【写真】「STYLE QUEST」レポートイメージ

フィードバック結果は、HRを通じて匿名のレポート形式でマネジャー本人に返却されます。マネジャーは、OMSの発揮を定量面と定性面の双方から振り返り、自身の強み・開発課題の理解を認識。そのうえでネクストアクションの策定と全社発信を行うことで、さらなる行動発揮へつなげていきます。またメンバー自身も、上司に定期的にフィードバックを送る機会が与えられることで、評価軸であるOMSのことを意識・理解を深めていくきっかけになります。

この一連の内省サイクルを回していくことで、一人ひとりの自己理解が確実に深まり、「未来志向×オープンマインド」なカルチャーの醸成に必要不可欠な行動の積層が出来上がっていくのです

開始して4年が経つ「STYLE QUEST」のスキームは、「役職や立場に関係なく、全員がフラットである」という考えが前提のオルビスならでは。そして現在は、管理職にとどまらず代表の小林や役員も参加していたり、形を変えてメンバー間での実施に発展するなど、オルビスの風土を形成する重要な施策の一つとなっています

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ここからは、「STYLE QUEST」を活用している社員の生の声をご紹介します。 上司とグループメンバーそれぞれの視点で気づいたこと、変化したことについて話を聞きました。

内省と行動のサイクルを回し続けることで、徐々に変化の兆しが見えてきた

Profile

大村 亮平(Omura Ryohei)

2012年新卒入社、CRM・メディア戦略部 担当部長

――「STYLE QUEST」でメンバーからのフィードバックを受けて、どのような気づきや発見がありましたか?

日ごろから意識的に行っていること、まだまだ足りないと自覚している点に対して、メンバーの視点から率直にフィードバックをもらえるので、自身を客観視することができる機会として活用しています。

私の管轄であるコミュニケーション推進グループは、社内でも比較的人数が多く30名弱のメンバーが所属しています。メンバーからの多角的なフィードバックが自身の強みと開発課題に気づくきっかけとなり、リーダーシップの発揮を試行錯誤するうえで良き材料にもなっていますね

私の場合、(STYLE QUEST)レポートでは7つのOMSのうち「Empower Team(チームから引き出す)」が強みに現れやすいのですが、1度だけその項目が、開発課題の方に現れたことがありました。「フィードバックの粒度が細かすぎる」というコメントが記載されていたのです。そのことをきっかけに指示を出す頻度や粒度を考えるようになりました

ちなみに、このフィードバックレポートに向き合う際は、いつも下から上に逆に読むようにしています。なぜならば、レポートの下には開発課題に関するコメント、上には強みに関するコメントが記載されているからです。フィードバックの内容で落ち込むことはありませんが、できれば気持ち良く読み終えたいじゃないですか。モチベーションを保つためにも…(笑)。

――「STYLE QUEST」を通して、ご自身の意識やリーダーシップの発揮に変化はありましたか?

日々の売上実績や顧客データをもとに分析、施策を実施していることから、やや視点が短期的、内向きになりがちとなる点がグループとしての課題だと感じていました。同じくして、「STYLE QUEST」開始当初(2019年)のレポート結果においても、グループの特色が顕著に表れていました。7つのOMSのうち、「Empower Team(チームから引き出す)」を強みとする一方で、「Outer Oriented(外部志向)」を開発課題に挙げるメンバーが多かったのです。このフィードバックをきっかけに、これまで以上に他社の情報にアンテナを張り、得た情報を自社と結びつけて積極的にグループ内でもシェアするようにしています

マネジャーへの定期的なフィードバックが、行動指針への理解を深めるきっかけに

続いては、大村さんと同じグループでメンバーの一人である春田さんに、「STYLE QUEST」をメンバーの視点ででどのように活用されているのか、話を伺いました。

Profile

春田 祐美(Haruta Yumi)

2019年中途入社、CRM・メディア戦略部 コミュニケーション推進グループ所属。

―― これまでマネジャーへのフィードバックを通して、気づきや発見につながったことはありますか?

私はオルビスが3社目となりますが、まず何よりも「STYLE QUEST」のスキームを活かして定期的にメンバーから上司へフィードバックをする機会があること自体に驚きました。過去の「STYLE QUEST」では、上司である大村さんに「他社事例や市場動向をグループ内にシェアしてほしい」とコメントしていましたが、それ以降はマネジャー視点の見解も添えたうえで、他社の決算資料などがグループ内に発信されるようになりました。マネジャーがメンバーからのフィードバックに対して真剣に向き合っているのが分かりましたし、自身のフィードバックが少しでもグループ全体の活性化にポジティブな影響を与えることができたのかもしれないと思うと、嬉しかったですね

―― 「STYLE QUEST」を通して、ご自身の意識や行動に変化はありましたか?

「STYLE QUEST」はマネジャーへフィードバックをして終わりではなく、各マネジャーが立てたネクストアクションが全社に発表されるので、グループ全体で共通認識を持つことができます。このネクストアクションまで把握しておくことで、マネジャーがどのOMSを強化していくのか、どのような行動目標を掲げているのかを知ることができますし、アクションの実現に向けて私自身がとるべき行動も明確にすることができています。

また、「STYLE QUEST」は全社員へ求める7つのOMSを軸にフィードバックを行うため、自身のOMSの発揮を振り返るきっかけにもなっています。今後は振り返りのタイミングだけでなく、日々のアウトプットのなかでもOMSを意識した行動発揮につなげていきたいと思います。

自分自身を客観視できたことで、課題に対するアプローチが明確になった

「STYLE QUEST」は、これまでもご紹介してきたとおりメンバーから上司へフィードバックを送る仕組みですが、メンバーからの要望を受けて、現在は部署の垣根を越えてメンバー同士でフィードバックを送り合う「STYLE QUESTメンバーtoメンバー」も実施しています。任意参加にもかかわらず、2022年には、1年間で100名近くのメンバーがこの施策に参加しました!

自ら手を挙げて参加する社員は、自身に対してフィードバックをしてほしい4人程度のメンバーを指名して、HRが匿名のアンケートを実施。フィードバックレポートを題材に、オルビス独自の振り返りワークショップにて、参加者同士で内省とネクストアクションの策定を行います。さらに「STYLE QUESTメンバーtoメンバー」参加者のうち希望者には、HRのコーチング経験豊富なメンバーが、内省サイクルの定着に向けて一人ひとりに伴走する、フォローアッププログラムを受けることも可能です。

今回は、実際に「STYLE QUESTメンバーtoメンバー」に参加され、フォローアッププログラムまで終えた高橋さんにも話を伺いました。

Profile

高橋 スーザン(Takahashi Susan)

2021年中途入社、CRM・メディア戦略部 PR・ファネル戦略グループ所属。

―― 「STYLE QUESTメンバーtoメンバー」に参加しようと思ったのはなぜですか?

日ごろから多岐にわたる部署のメンバーと日常的に情報連携して業務を遂行しているので、自分自身が「どのようなパフォーマンスを発揮できているのか」、「どのように周囲に影響を及ぼしているのか」といった点について、他者の視点から客観的に捉えるために参加しました。

――実際に参加してみて、いかがでしたか?

部署や年齢などに関係なく、指名した4名のメンバーから率直にフィードバックをもらうことができた点で、自分自身を客観視するきっかけになりました。 また、自分がほかのメンバーから回答者に指名されることもあったので、フィードバックをする側、される側の両方を経験するなかでOMSの理解がより一層深まりましたし、自身の行動にもつなげやすくなりました。

―― 高橋さんは、「STYLE QUESTメンバーtoメンバー」のみならず、その後の個別フォローアッププログラムにも参加されたそうですね。半年間を通して、ご自身の内省サイクルや行動に変化はありましたか?

フォローアッププログラム(コーチング)では、レポートをもとに、よりパーソナライズにフォローしていただけたことで、漠然とした課題に対するアプローチまで明確にすることができました

具体的には、私は「CONCEPTUAL(概念的思考力)」を開発課題と自認しており、つまずきやすいポイントも特定していたものの、課題に対する具体的な打ち手までは見つけられていない状態でした。それがコーチングを受けたことで、本質的なボトルネックは「自分のことは理解しているが、相手のことを理解できていない」点であると分かったのです。

現在は、”相手にとってここちよいコミュニケーションとはなにか”を意識の比重におき、一人ひとりに寄り添うコミュニケーションを心がけています。とはいえ、常日頃から実践できているかと問われるとまだまだな部分もあるので、今後も定期的に立ち止まって振り返る機会を作っていきたいと思います。

いかがでしたか?

今回は、オルビスのフィードバック施策「STYLE QUEST」について、社員のリアルな声も織り交ぜながらご紹介しました。印象的だったのは、上司とメンバーそれぞれの課題認識と、そこから変化したと語るエピソードが同じだったこと。メンバーのフィードバックをマネジャーが真摯に受け止め、自らの行動を意識的に変えていった結果、グループ内にポジティブな変化が生じていることは、まさに本取り組みの成果の一例であると思います。

私(土井山)自身も、入社以降3か月に1度のSTYLE QUESTを通して、確実にOMSへの理解が深まった実感があります。今後もマネジャーへのフィードバックはもちろん、メンバー同士のフィードバックから得られる気づきも有効活用しながら、これまで以上に自分なりのリーダーシップの発揮につなげていきたいと思います!

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

オルビスでは現在、一緒に働く仲間を募集しています。少しでも興味をお持ちいただいた方は、ぜひこちらからご連絡ください。 皆様のご応募、お待ちしております!

※本記事内容は、公開日(2023年3月9日)時点の情報に基づきます。

 
 
Profile

土井山 幸香(Doiyama Yukika)

2021年新卒入社、HR統括部 広報グループ所属。 広報担当として、オルビス公式ブログの編集、公式SNSアカウントの運用を行う。2022年より、サステナビリティ活動を推進するプロジェクトも兼務している。

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