2025.6.19

寄付が支える、子どもたちの“今”|寄付金の使い道レポート

PROJECT

SUSTAINABILITY

 ORBIS

オルビスでは、【ORBIS ペンギンリング プロジェクト】を通じて、未来を担う子どもたちへの支援を続けています。このプロジェクトでは、お客様から寄付いただいたポイントと、オルビスからの寄付分を合わせて、共に子どもたちのために活動を推進する3つのパートナー団体に支援金としてお届けしています。

2024年度は、総額4,318,917円を各団体へお渡ししました。
今回は、その寄付が実際にどのようなサポートにつながっているのか、各団体から届いた声やエピソードとともにご紹介します。皆さまのご厚意が、子どもたちの笑顔や命、そして未来を照らす力となっていることを、少しでも感じていただけたら嬉しく思います。

認定NPO法人キッズドア|すべての子どもが夢や希望を持てる社会の実現を目指して

キッズドアは、日本国内の子ども支援に特化して活動する認定NPO法人。経済的な困窮を筆頭に子どもをめぐる社会課題の解決に取り組んでおり、小中高生世代を対象に、無料の学習支援や進路相談、心の拠りどころとなる居場所づくりを行っています。また、子どもだけでなく家庭全体を支えるため、食料・学用品の提供や、進学・就労に役立つ情報の発信、体験機会の提供など、幅広いサポートを全国で展開している団体です。

今回、ペンギンリング プロジェクトを通じてお届けした寄付金は、
・問題集や参考書などの教材費
・模試の受験料
・支援施設の家賃や水道光熱費
・食事や物資の購入・配送費
・体験活動にかかる交通費
など、子どもたちの学びや日常生活を支える様々な費用に役立てられました。

例えば、ご寄付がこのような支援に生まれ変わっています。

家の中で勉強する場所が確保できず、布団の上におぼんを置いて勉強していた子どもや、生活費を支えるため学校以外の時間をアルバイトに充てざるを得ず、自分の将来をあきらめかけていた生徒。そんな子どもたちがキッズドアと出会い、未来に希望を持って歩き出しています。 中には、妹の世話とアルバイトに追われながらも、学習の機会を得て難関大学に進学した高校生や、母親を亡くし施設で暮らしながら、支援を受けて医療の道を志した高校生もいます。

勉強を教えてもらうだけではなく、「誰かが自分のことを気にかけてくれている」という心の支えが、子どもたちの前向きな一歩を後押ししています。また物資や食料の支援も含めて、いろいろなサポートが大きな力となっていることが、実際にキッズドアに寄せられた声からも伝わってきます。

学校に行けなかった私に居場所を作ってくださり、色んな場所に連れて行ってもらったり、話をしてくれたり、勉強を教えてもらったり、たくさんのことをしていただきました。学校に行けなかった自分にとって、安心できる環境でした。
この5年間キッズドアで話を聞いてもらったり、勉強をすることを通して、自分の将来について前向きに考えられるようになったと思います。支えてくださった皆様には感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。
(2025年度入試にて第一志望の大学に合格した生徒からのメッセージより)

沢山の支援品をありがとうございました。子どもも私も驚きとうれしさで、”わー!!”っと声を上げてしまいました。
見知らぬ方々からの温かい支援に心が温かくなり、一人じゃないな、助けてくれる人がいるんだなと思え、頑張って生きていかなければと励まされました。次は私も支援する方になって、できる事をしたいと思います。ありがとうございました。
(食料支援を受けたご家庭からのメッセージより)

キッズドアへの寄付金は今後も、全国の子どもたちの学びと暮らしのために大切に活用されていきます。一つひとつの応援が、子どもたちの未来への自信や居場所につながっているのです。

認定NPO法人ジャパンハート|すべての人が、生まれてきて良かったと思える世界の実現を目指して

ジャパンハートは、「医療の届かないところに医療を届ける」を理念に国内外で活動する日本発祥の国際医療NGO。東南アジアを中心とした地域で、小児がん手術などの高度医療を含む治療を年間約4万件無償で行っています。

今回の寄付金は主に、医療の届かない地域での医療活動のほか、現在カンボジアに開設を進めている小児病院の設備など、今まで以上に多くの子どもたちの命を救うために活用されているそうです。

例えば、ご寄付がこのような支援に生まれ変わっています。

ミャンマーやカンボジアなどの開発途上国では、小児がんの5年生存率が2割程度とされており、先進国の約8割と比べて深刻な差があるとのこと。
「生まれた場所で、命の重さが決まるなんてあってはならない」という思いで、今この瞬間も子どもたちの命と向き合い続けているのが、ジャパンハートの医療従事者たちです。
寄付によって支えられている現場から、感謝とともに、ある男の子の記憶に残るエピソードが届きました。

お腹の痛みと腫れで受診した病院で、パチョウくんはがんが判明しました。適切な治療を求めてプノンペンやタイを転々としましたが、技術や金銭的な壁に阻まれることに。 カンボジアへの失意の帰国後、偶然乗り合わせたタクシーで、同乗者からジャパンハートを紹介されます。その出会いが転機となり、ようやく本格的な治療への道が開かれました。 退院のとき、満面の笑みを浮かべ、感謝の気持ちを込めて投げキッスをしてくれたパチョウくん。彼がジャパンハートに出会えたのは、運命だったのかもしれません。
(ジャパンハート スタッフより)

カンボジアにある、ジャパンハートこども医療センター院長の神白さんは次のように語ります。

「目の前の薬や医療物資――これらはすべて、企業や支援者の皆さまからのご支援によっていただいたものです。ご寄付、物資のご提供、ボランティアなど、多様な形でのご協力が、患者の治療に直結しています。大変なこともありますが、私たちの活動は皆さまのご支援に支えられていることを、折に触れて思い出し、そんな現場で活動できることを幸せに思います。」

「皆さまのご支援こそが、ジャパンハートの原動力です。命と向き合う日々の現場だからこそ、支援のあたたかさを肌で感じています。皆さまの想いを胸に、これからも一人でも多くの命を守ってまいります。」

「目の前の子どもに、“生きていてよかった”と思ってもらえるように」――ジャパンハートの医療は、そんな願いを胸に、今日も国境を越えて届けられていきます。

特定非営利活動法人子供地球基金|アートを通じて心の傷をケアし、心の輪を世界中に広げていく

病気、戦争、災害。困難な状況のなかで生きる子どもたちの心に、アートを通じて寄り添う活動を37年にわたり続けているのが子供地球基金です。絵を描くことを通じて、自分の気持ちと向き合い、表現し、乗り越える。そんなアートの力を信じて、これまで56か国以上、3,600回を超えるアートワークショップが行われてきました。

今回の寄付金は、海外では災害や紛争の影響を受ける子どもたちの支援活動(画材や必要物質の提供、ワークショップ開催に関わる費用など)に。ロサンゼルス山火事の被災者にも活用されました。国内では主に、小児病棟や養護施設などでのワークショップ開催費用として活用されているそうです。どんな国や地域であっても、子どもたちに「描く自由」と「心を表現する場所」を届けています。

例えば、ご寄付がこのような支援に生まれ変わっています。

時には目を覆いたくなるような惨状を目の当たりにしながら、自然災害や紛争の被害を受けた地域に真っ先に足を運び、子どもたちの心に寄り添ってきた子供地球基金。 「描くことは、生きる力につながる」——そんな思いで続けてこられた活動の中で、印象的だったエピソードを語ってくれました。

ある国で紛争が始まった時、戦地の子どもたちに絵を届けるため、日本の発達障害・学習障害のある子どもたちと一緒に、ワークショップを行ったことがありました。「この国では“ともだち”って何て書くの?」と見慣れない文字を一生懸命まねしながら描いた子、その国の国旗や国花の絵を描いた子。学習に自信が持てなかった子どもたちが、自ら世界に目を向け、想像力を膨らませながら筆を走らせていました。
その絵はやがて、当時の外務大臣を通じて現地に届けられ、世界中で大きな話題に。自分の描いた絵が、世界のなかで役に立っているという実感が、子どもたちの自信につながっていきました。私たち子供地球基金が子どもたちへ伝えたいのは「一人ひとりが社会の役に立てるんだよ」「誰一人必要ない人間なんていないんだよ」ということ。まさにそのメッセージが子どもたちへ届いたような、忘れがたい出来事のひとつです。
(子供地球基金 スタッフより)

心に傷を負い、普段はなかなか気持ちを口にできない子も、絵を描くうちに自分の中の想いを少しずつ言葉にしていく。活動の中で子どもたちのそんな変化を何度も目にしてきたそうです。寄付金はこれからも、心のケアを必要とする世界中の子どもたちのもとへ、アートを通じて役立てられていきます。
「どんな状況下にあっても自分の心に耳を傾け、自由に思いを表現してほしい」
「子どもたちが自分自身の力で心の中に希望の花を咲かせてほしい」
そんな想いで、子どもたちが安心してのびのびと絵を描けるような世界を目指し、これからも支援を継続していきます。

支援の輪を、これからも

ペンギンリング プロジェクトに寄せられた皆さまのご支援は、学びや食事、医療やアート、そして「誰かが見守ってくれている」という安心感となり、子どもたちの未来をそっと後押ししています。
これからもペンギンリング プロジェクトは、パートナー団体、そしてお客様とともに、子どもたちが明るい未来を信じて歩める社会を目指し支援をつないでいきます。
日頃からの皆さまのあたたかなご支援に、心より感謝申し上げます。

ポイントを寄付する→こちら(寄付ページ)
購入支援をする→こちら(商品購入ページ)

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vol.2
2025.04.30

アートが紡ぎ出す子どもたちの未来|子供地球基金のアートワークショップを訪ねて

vol.3
2025.03.19

ふれて、行動して、うまれる支援|オルビス社員が寄付をしてみたら

vol.4
2025.02.28

あなたの一歩で命を繋げていく|ジャパンハート新病院設立プロジェクト

vol.5
2025.01.31

2024年度サステナビリティ活動報告

vol.6
2025.01.17

あたらしい「わたし」に出会う|スキンケアレッスンを通して拓き始める未来

vol.7
2024.12.16

わたしたちのここちよさと向き合う|働く女性たちの対話会での気づき

vol.8
2024.10.31

伝えられたリアルを、受け止めて広げていく│ジャパンハート創設者の講演会でオルビス社員が感じたこと

vol.9
2024.10.01

商品の先に見つめるブランドの未来

vol.10
2024.10.01

子どもたちの未来を創造できるように|デザイナーが見つめた想像力

vol.11
2024.06.26

手のとどくところにあるサステナブル|アースデイでの出会い

vol.12
2024.05.31

アクションが循環していく社会を目指して

vol.13
2023.10.30

環境と手を繋ぎ、ここちよい美しさを見つける | 清泉女子大学学生との対話

vol.14
2023.07.01

「お手伝いしましょうか」その一言が社会を動かすと知っていましたか?

vol.15
2023.05.08

里山再生に10年。 人と自然の共生を目指す、オルビスの森づくりとは

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