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里山再生に10年。 「持続可能なここちよい社会」実現に向けた取り組みをご紹介します

CSR
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こんにちは。ソーシャルアクションチームの佐々木です。

ソーシャルアクションチーム(通称SAT)は、通常業務と兼任するメンバーで構成された、CSR活動を行うチームです。オルビスでは「すべてのアクションは社会の共存、地球に繋がる」という考え方のもと、事業の内外で環境に配慮した取り組みを進めています。

今回は事業外の取り組みの中から、長年取り組んできた「甲州市・オルビスの森」里山再生計画をご紹介します。

この計画は、山梨県甲州市にある市有林約100haを「甲州市・オルビスの森」と名付け、荒廃した里山を再生するプロジェクトです。甲州市、(公財)オイスカ、オルビスが10年に渡り三位一体となって行った里山再生が、10月にようやく完了しました。



【写真】甲州市・オルビスの森 入口にある、森全体のMAPが描かれた看板

そもそも里山とは何なのか、どんな影響がある取り組みなのか、オルビスが里山再生にかける思いと併せてお伝えしたいと思います。よろしければご一読ください。

生物多様性の宝庫である「里山」

里山というのは、人が手入れをして多様な生きものが共生できる環境や、景観が守られている山のことを言います。荒れた里山を再生することで、後々の環境にも良い影響を与えることができます。

持続可能な「ここちよい社会の実現」を掲げるオルビスと、里山再生の考え方は共通する部分も多く、特に多様な生きものが共生できる環境は、様々な個性が共存できる「ここちよい社会」にも繋がります

里山再生もブランドメッセージ具現化の1つととらえて活動を続けてきました。

里山再生が環境に与えるインパクト

里山再生をするためには、まずは、何年もかけて植栽・間伐・下草刈りなどを地道に行い、荒れた森林を整備することが必要です。オルビスの社員も、ボランティアで年に1~2回、これらの活動に参加してきました。

このように適切に整備された里山には、下記のような効果が期待できます。


生物多様性の保持
多くの生きものが支え合ってバランスを取ることで自然災害や環境変化に強い森になります。

水涵養機能
「すいかんよう」機能、と読みます。ちょっと聞きなれない言葉ですよね。降った雨水を蓄えたり、逆に雨が降らない時にも河川の水が干上がらないようにするなど、ダムのような役割をしてくれる機能のことです。また、雨水が森の土壌を通って河川に流れていくことで、水質が浄化されます。

CO2吸収
現在、年間198tの二酸化炭素を吸収しています。一般家庭が1世帯で排出する年間CO2量は、年間約5.6t。一般家庭が排出する約35年分のCO2を吸収できることになります。


つい自慢したくなってしまう効果ばかりですが、再生が完了するまでには苦労の連続でした。木を植えても植えてもシカに食べられてしまったり、毛虫が大量発生(!!)したり・・・。問題が起きたらその都度、甲州市、オイスカ、オルビスで相談をし、専門家の意見を交えながら試行錯誤して対策を立てて進めてきました。

里山再生、そして地域活性へ

森林を整備しただけでは、里山再生とはなりません。里山は活用されて初めてその価値を発揮するものだからです。オルビスは、森を「ここちのよい体験」ができる場所として、活用しやすくする仕掛けをしてきました。

たとえば・・・

四季の展望台



展望台は、森の全景を眺められる場所で、心も体もリラックスしながら自然を味わうことを目的に設置しました。眼下に広がる桜の森は、オルビス社員が丹精込めて植樹しました。夏には新緑、秋には色とりどりの紅葉など、季節の移ろいを楽しむことができます。また、森の横にはブドウ畑「メルシャン天狗沢ヴィンヤード」があり、ブドウの実る様子も楽しめます。

※冬(12~4月)は林道閉鎖で森には入れません。詳しくは甲州市HPをご確認ください。森の詳しい情報も掲載されています!

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出典:"甲州市・オルビスの森
甲州市 . 2021年10月28日

木漏れ日のステージ



森にステージ?と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、これも森を有効活用するための仕掛けです。多種多様な森の楽しみ方を後押しできる環境づくりとして、ステージを設置しました。一人でも多くの人に森に足を運んでほしい、そのためには気軽に使える設備が必要ではないか、との思いからです。

「甲州市・オルビスの森」の整備が進むにつれ、森の中で音楽会を開いたらどうだろう、青空の下お茶会をやってみたい、という声が地元の方から続々と寄せられました。また、小学校の環境教育の場としても使いたいというお話も伺い、森の活用方法には無限の可能性がある、と気づきました。

枠にとらわれない使い方ができる森として、地元の方々はもちろん、県内外からも人々が集い、地域活性の拠点となるような場所にしていきたいと考えています。

そんな思いを込めたステージは、設置場所にもこだわっています。実はこの場所、かつて稲を育てていた棚田なんです。段差のある地形をそのまま利用しました。元々あった木をステージの中にそのままの姿で残したことで、時間の経過とともに変化する木漏れ日を味わうことができます。展望台もステージも、森で生まれた材を使いました。

他にも、様々な樹木の香りを楽しめたり、小川のせせらぎを聞くことができるなど、ハイキングコースとしても魅力ある森です。散策がしやすいよう、遊歩道や階段も専門家の力を借りながらしっかりと整備しています。

【写真】社員の手で整備した遊歩道と、遊歩道にある森の案内板

森の活用は、森を楽しむことだけを指しているのではありません。その一例としてご紹介するのが「甲州市・オルビスの森」の最寄駅であるJR塩山駅に設置されているベンチです。

【写真】JR塩山駅構内に設置されているベンチ

このベンチには「甲州市・オルビスの森」を整備する際に発生した木材を利用しています。

森を適切に管理しながら、そこで育った木材を利用することは、森林の維持管理にも役立つと言われています。里山を維持・活用するという視点からも、今後は林業への展開も期待されています。

森というリソースを活かし、地域社会へ良い影響を与える取り組みを継続することが、本当の意味での森の活用だと、オルビスは考えています。森を整備しただけでは里山再生にならない、の理由はここにあります。里山として「甲州市・オルビスの森」がどんな進化をしていくのか、今から楽しみです。

冒頭でもお伝えしたとおり、オルビスでは長年環境活動を行ってきました。「甲州市・オルビスの森」のプロジェクトだけでも10年。これだけ長期に渡って1つの環境活動に特化する、例はなかなかありません。その背景には、オルビスが大事にしている「持続可能な『ここちよい社会』の実現」という思いがあります。ブランドとして掲げるメッセージを体現する森にしたいからこそ、社員自らが現地に足を運び、目で見て手で触れて、森を作り上げてきました。

多種多様な生きものが共生する、魅力あふれる森が完成した今、多くの方に足を運んでいただき、森のここちよさを体験してもらいたい、という思いでいっぱいです。「甲州市・オルビスの森」の10か年計画は今年で最終年を迎えましたが、森の活用はここからがスタートです。お近くにお越しの際は立ち寄ってみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


Profile

佐々木 美枝(Sasaki Mie)
2006年入社、QCD統括部ロジスティクス管理チーム所属。
物流業務を担当しながら、ソーシャルアクションチームとしても
環境活動を中心に活動している。

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