「一人ひとりの力を最大化する」ために。中途社員を早期戦力化へ導く、オルビスのオンボーディング
- RECRUIT
こんにちは。ブログ担当の榎本です。
オルビスでは、提供価値である「スマートエイジング®」の思想に基づいた「一人ひとりの力の最大化」というHRのポリシーを掲げ、会社全体で組織づくりや社員の成長支援を行っています。 特に2018年のリブランディング以降、多様なバックグラウンドをもった多くの中途社員が入社し、スキルや経験を発揮してブランド変革を押し進めています。その中途社員の早期戦力化において重要な役割を担っているのが、入社後のオンボーディングです。
具体的にオンボーディングではどのように中途社員の不安や課題を取り除き、戦力化に繋げているのか、また実際にオンボーディングを受けた社員はどう感じているのか。 昨年12月に入社した新規事業開発グループの孫さんと、孫さんのオンボーディングを担当した採用戦略グループの中村さんに話を聞きました。
“自分らしく働く”ことを実現してほしい
――まずはお二人の仕事について教えてください。
孫:新規事業開発グループに所属し、昨年ローンチしたパーソナライズスキンケアサービス「cocktail graphy (カクテルグラフィー) 」のプロモーションを担当しています。
中村:私は採用戦略グループで、新卒・中途社員の採用とそれぞれ入社後のオンボーディングを担当しています。事業を成長させていくために不可欠な人材の獲得、そして入社後に社員がきちんと戦力化するところまでの一連の流れを設計し、企画・実行まで担っています。
――中村さんは前職でもオンボーディングを担当されていたんですよね。オルビスのオンボーディングは具体的にどのような特徴があるのでしょうか?
中村:オンボーディングは、一般的に「事業計画実行のための社員の早期戦力化」を実現するために行われるものですが、オルビスではそれだけでなく、「一人ひとりの力の最大化」という「スマートエイジング®」の思想に基づき、社員の主体性を高めて強みを発揮できるような設計になっています。 以前から「組織の中で、自分らしく働くとはどういうことなのか」を考えていたこともあり、オルビスであれば社員一人ひとりがその人らしく働けるサポートができると感じて入社しました。入社後は、それをより強く実感できていますす。
孫:中村さんたちを一言で表すと、オルビスという組織の「添乗員」。中途社員が早く組織に馴染んで仕事を楽しめるように、オルビスのカルチャーや風土、社員の特徴などを丁寧に紹介し、一人ひとりがオルビスで働く楽しみ方を発見したり、自発的に動いたりするためのサポートに徹してくれます。
中村:オルビスの中途社員向けオンボーディングでは、「早期戦力化」を成し遂げるための必要要素として4つの指標を定めています。1つ目はオルビスに入社してよかった、というエンゲージメントを高めること。2つ目は事業戦略を理解してもらうこと。これは所属部署の役割だけではなく、全社戦略についても理解してもらいます。3つ目が「トランザクティブメモリー(社内の誰が何を知っているかを認識すること)」を高めること。これが高まると仕事の効率やスピードが上がりますし、2つ目の戦略理解も早まります。4つ目が「OMS(オルビスマネジャースタイル)」という行動指針の内容を理解してアクションに移すことです。
この4つを軸に目的達成までの道のりを一人ひとり描くようにしているので、今の孫さんからのフィードバックはとても嬉しいですね。
スムーズな組織適応のために、小さなストレスをなくす
孫:実際に半年間のオンボーディングを受け、組織に適応できた実感があります。私の場合、前職はフェムテック関連の企業に10年ほど勤めていて、オルビスが初めての転職でした。不安もありましたが、グループマネジャーとメンバーからのウェルカムメッセージで歓迎してもらえたり、組織や制度の説明でより深く会社を理解できたりと、初日から安心して会社になじめる工夫がありました。
また、入社してから1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月のタイミングでHRとの1on1があるのですが、そのタイミングで自分が戦力化に向けて現在どういう状況なのか、課題は何かを可視化できるのはありがたかったです。ちょっとした困りごとや相談ごとをフランクに話せるのも嬉しいですね。定期的に社員が集まるイベントへの参加の促しももらえて、会社を知る良い機会となりました。
――他にも印象深い施策はありましたか?
孫:入社後に社長や役員が直接事業説明をしてくれたことには驚きました。経営層と社員が近い距離でコミュニケーションをとれる会社だと感じましたね。オルビスの過去から未来に向けての話を丁寧にしてもらったことで、中途社員への活躍の期待を感じましたし、事業推進のために一体感のある組織をつくっていく真剣さもよく伝わりました。
中村:社長からは全社の事業戦略、役員からは各管掌における戦略について説明をする機会を設けており、経営層も中途入社者の活躍を期待してオンボーディングに積極的に関わっています。孫さんの言う通り、直接事業説明があることに驚く中途入社メンバーは多いですね(笑)
孫:実務で助かったことといえば、入社したばかりの頃、仕事を進めていくうえで疑問に思うことが出てきた際に、毎回良いタイミングで「slack」(社内コミュニケーションツールとして導入)での中途社員用のチャンネルから情報発信がされます。わからないことはすべてそのSlackチャンネルで確認ができたので、とてもありがたかったです。
中村:どんなにビジネスや企業理念に共感して入社したとしても、転職して環境がガラリと変わるのは誰にとってもストレスです。
そうした状況下では、例えば「経費システムってどうやって使うんだろう」とか「この言葉って社内でどのように使われているんだろう」というような、小さな疑問やストレスをいかになくしていけるかが、社員が主体的に動き、実力を発揮するうえでとても重要だと思っています。そのうえで、先ほど孫さんが話してくれたイベントへの促しもそうですが、組織になじめる機会をうかがって背中を押していきます。
リモート下でいかに「トランザクティブメモリー」を高めるか
――現時点で、オンボーディングで考えられる課題は何でしょうか?
中村:孫さんのように、活躍する中途社員を見てオンボーディングの手応えを感じる一方で、今課題となっているのは「トランザクティブメモリー」をより高めることです。 現在オルビスでは出社とリモートワークのハイブリットな働き方を取り入れています。リモートワーク下でも、1ヶ月もあれば同じグループのメンバーの名前や人柄、強みは理解できますが、他部署の人たちとのコミュニケーションとなると途端に難しくなります。
孫:そうですね。私が入社した頃はコロナ禍で出社制限があった時期で、オフィスに行っても社員が数人しかいないような状況でした。
中村:コロナ以前であれば隣の部署の様子なども自然と感じ取れたでしょうが、それが全然わからない。私自身もコロナ禍での入社ということもあり、コミュニケーションの難しさを肌で感じていました。
孫:所属する新規事業開発グループ自体、新しいチームでメンバーも少ないからこそ、自分の経験やスキルを早く還元したいと思っていました。他部署の協力を仰ぐ機会が多いチームなので、より円滑に仕事を進めるためにも、なるべく相手の人柄や大切にしていることを知りたくて。積極的にslackで他部署の人に質問をしたり、文面でのやり取りだけではなくオンラインで話す場を提案したりしていました。
中村:実際に会ったことがない社員とコミュニケーションをとるのは躊躇してしまうものですが、孫さんは主体的にコミュニケーションをとっていますよね。最近は孫さんの事例を他の中途社員にも伝えていて、「おかげで自分も行動に移せるようになりました」という声を多く聞きます。
HRでは「Members Map(メンバーズマップ)」という、社員の顔と名前・どんな仕事をしているのかなどの特長をまとめて一覧化したツールを導入し、全社に展開することでトランザクティブメモリー向上をサポートしています。
同じフロアで働いているメンバーでも、部署を超えると具体的にどんな仕事をしているかまではわかりにくいため、誰と連携すればよいか迷う際に役立っているという声をもらっています。オープン・フラットな組織で気軽に相談しやすい環境ではあるので、「メンバーズマップ」をきっかけに少しでも仕事が進めやすくなればと思っています。
とはいえ、どんなサポートや解決策が必要かは人によってもさまざまです。悩みの粒度も異なるので模範解答を提示するのではなく、一人ひとりに寄り添って把握することを大事にしています。最近では「オンボーディングが終わってもHRに相談していいですか?」と言ってくれる中途社員もいて、良い関係性が構築できていますね。
「トランザクティブメモリー」の向上についてはまだ改善点も多いので、自分の体験も活かしながら、中途社員の価値発揮に向けて引き続き取り組んでいきたいです。
「一人ひとりの力を引き出す」ために会社全体で向き合う
――お二人は、働く中でどういう部分にオルビスらしさを感じますか?
孫:先ほど他部署のメンバーにも積極的に時間を取ってもらうとお話ししましたが、皆さん快諾してくれることからも、立場や年齢など関係なく、オープンマインドな企業文化があると感じます。社員とはたくさん議論を交わしていますが、その中でも私の考えを大切にしてくれていると感じますし、そのおかげで新しい挑戦や提案をすることに不安がなくなりました。
また、企画をするうえで「なぜやるか」を本質的に考える人が多いです。お客様にどんな価値を届けるかをとても大切にしているからこそ、フラットに議論できる環境だと思います。
中村:「一人ひとりの力の最大化」に全社でコミットしていることにオルビスらしさを感じます。入社者が価値発揮するためには、早い段階で会社へのエンゲージメントを高め、組織適応することが重要だと考えています。そこで鍵となるのが配属先のマネジャーとの関係構築です。
あえて入社前からオンボーディングの施策を実行し、マネジャーと面談をしたり、ウェルカムメッセージをもらったりなど、早期に関係構築できる仕組みを整えています。
マネジャーにオンボーディングの目的や内容を事前に説明すると、皆さん「部署内ではこうしたサポートをするね」といった前向きな反応をくれるんです。HRだけでなく全社で中途入社者の価値発揮に向き合えていると日々感じています。
ーー最後にお二人がこれからのキャリアで実現したいことを教えてください。
パーソナライズスキンケアサービス『cocktail graphy(カクテルグラフィー)』
孫:将来的には自分のブランドを立ち上げてプロデュースや販売までできることを目標に、マーケターとして経験を積んでいきたいです。 新規事業開発グループでは幅広いアイデアが飛び交い、いつもワクワクしながら仕事をしています。新しいアイデアや挑戦に対してもとても前向きな環境なので、オルビスの中での新しいブランドの開発も面白そうだと感じています。
中村:前職のときから、社員が個々の能力を発揮して活躍していくことへのサポートにやりがいを感じていました。これからも、一人ひとりが強みを発揮できるように背中を押せる存在でありたいですし、一人ひとりのキャリアの先に、組織としての成長が実現できたらとても嬉しいです。
取材・文:富田七
新規事業開発グループの記事はこちら※本記事内容は、公開日(2022年9月28日)時点の情報に基づきます。
Profile
孫婕(Sun Jie)
2021年中途入社。新規事業開発グループ所属。前職はフェムテック関連の企業に勤め、海外支社及び日本国内支社の立ち上げなどを経験。現在は、昨年ローンチしたパーソナライズスキンケアサービス「cocktail graphy (カクテルグラフィー) 」のプロモーションを担当する。
中村亜希子(Nakamura Akiko)
2021年中途入社。HR統括部 採用戦略グループ所属。採用戦略及び、入社後の社員の戦力化を目指した、中途・新卒社員のオンボーディングの設計と企画・実行を担う。