2025.9.3

“安心して挑戦できる場所”を見つけた オルビスで叶えた“ここちよい”働き方とは

PROJECT

JOB&CULTURE

 ORBIS

こんにちは。採用広報の仁尾です。
オルビスでは、内側から湧き出るその人らしい美しさを引き出すことを目指して「ここちを美しく。」というブランドメッセージを掲げています。その思いは社員の働き方でも同じ。年齢や立場にとらわれることなく、多様な人材が活躍できる職場環境づくりを大切にしています。
今回お話しを伺った平川久未さんは、2024年に障がい者採用枠で入社し、現在はCX統括部 WEBディレクショングループでECディレクターとして活躍しています。
転職経験を経て入社した平川さんは、この1年でどのような成長を遂げ、オルビスという職場についてどんな実感を得ているのでしょうか。今後のキャリア展望も含めてお話しを聞きました。


本当の「お客様目線」とは。ECの重要性を見つめ、出会ったオルビス

——まずは、現在の仕事内容について教えてください。

CX統括部のWEBディレクショングループに所属し、ECディレクターとして働いています。担当業務は大きく分けて2つで、1つがECに関するクリエイティブディレクションです。ECサイトの商品ページで、商品説明をする画像などの制作を担当しています。
2つ目が、ECサイト内の改善活動です。お客様が商品ページにどれだけ遷移したか、スムーズに購入まで導けたか、といった数値改善を目的に、レコメンドの表示や購入導線の最適化などに関わる施策を企画立案から実施・分析まで一貫して行っています。


——平川さんはオルビスが転職4社目だと聞いています。これまでの経歴について教えてください。

最初のキャリアは、鉄鋼メーカーの人事部で研修などを担当していました。私は生まれつき手足に不自由があり、新卒時は自分がどこまで仕事ができるのかがわかりませんでした。ですが、1年ほど働いてデスクワークであれば総合職でもやっていけそうだと分かってくると、「もっと主体的に働きたい」「エンドユーザーが見える企業で働きたい」という気持ちが生まれ、化粧品メーカーに転職しました。

優秀なプロジェクトリーダーの下、通販アプリの企画に関わっていたのですが、そのプロジェクトは数字がついてきませんでした。そこで気づいたのは、人が物を買うとき、理屈ではなく感情が大きく影響することです。

ビジュアルを見て心が高揚したり、テクスチャーがありありと想像できて「使ってみたい!」と思えたり。ECでは理論やデータ戦略に加えて、想像をかき立てる力が必要だと実感しました。「人に物を買ってもらうには何が必要か」という関心が高まるにつれ、ECに強い興味を持つようになったんです。
また、私の場合は店頭で立ったまま商品を見るのも大変ですし、「お試しください」という店員さんの声かけも、思うように手が動かないため負担に感じることがあります。もしECで店頭と同じような買い物体験ができれば、私のように障がいがある人はもちろん、地方に住んでいるなど店頭に行けない人にとっても便利になる。こうした社会的意義や、ECのビジネス的な重要性から、3社目はアパレルメーカーのEC部門に転職しました。

——その後、オルビスに転職する決め手はなんだったのでしょうか。

多くの企業が「お客様の声を大事にする」と言いますが、必ずしも実状と一致しません。ですが、オルビスの場合は販売チャネル全体でお客様にとってどのような購買体験が良いかを考え、店舗とECを連携させています。採用時の面接で、お客様視点がどのように日常業務に落とし込まれているかを具体的に聞くことができ、「ここは本当に実践している企業なんだ」と確信できたんです。


お客様の声がすぐ反映される。期待していた環境の実現

——入社から1年が経ちました。実際に働いてみた感想を聞かせてください。

こんなに素早くお客様の声を反映するんだ、という驚きがありました。例えば、私が担当した件で「角質をケアする拭き取り化粧水に『朝も夜も使える』と書かれているのに、注意書きには『1日1回まで』とある。どちらが正しいですか」というお問い合わせをいただきました。「1日1回までと明記されているから問題ない」という意見もあるかもしれませんが、「朝も夜も」の文言を修正して注釈をもっと大きくするなど、即座に改善を行いました。
ふだん商品ページを作るときも、企画の部署から届いた資料の内容をそのまま掲載するのではなく、「お客様はこういうことも知りたいのでは」「こういう情報もあった方がいいよね」と、常にお客様視点での意見交換を行い、サイトに反映している徹底さに感動しました。

——ECディレクターとして手応えを感じた瞬間はありましたか?

最も印象に残っているのは、キャンペーンの改善施策です。ECサイト上で、どんなキャンペーンを実施しているか分かりにくい、内容も分かりづらい、という声が届いていました。そこで各商品ページのトップにバナーを設置し、クリックするとキャンペーン内容がビジュアルで分かるモーダルを表示しました。そこからカートまでもスムーズに遷移できる仕組みを作ったんです。
その結果、カート投入率とCVR(コンバージョン率)が大幅に改善しました。ずっと心に温めてきた、お客様理解に基づくECサイトの改善がいかに重要か、実感できた瞬間でしたね。
でも、入社当初はクリエイティブの面で失敗が多々ありました。「おしゃれで見た目が可愛い方がいいはず」と表面的な発想で制作をしていたせいか、反応が伸びなかったんです。おしゃれだからといって小さな文字をあしらったデザインだと、お客様にとっては単に見づらいだけで、商品の良さも伝わらない。そうした失敗を経て、結果が出始めたのはここ最近のことです。


安心して働けて、挑戦もできる職場文化

——職場での配慮やサポートについて、どのような実感をお持ちですか?

私の障がいは目で見て分かるものなので、チームの皆さんは理解した上で接してくれていると思います。ただ、どういうときに助けが必要かまでは分かりづらい面があると思うので、できるだけオープンに伝えるよう心がけています。

例えば、段差があって手を貸して欲しいとき。立ったままのミーティングで途中から座らせていただくとき。私も深刻にならない軽いトーンでお話ししますし、チームの皆さんも自然な対応をしてくれます。

ここは人によって異なる部分だと思いますが、私はあまり先回りして配慮されると、ありがたい反面、特別視されているような気がして緊張してしまいます。その点、今のチームには必要なときに気軽にお願いでき、いい意味で過剰ではない反応が戻ってくるので、気負わずに過ごせています。


——今お話いただいた“配慮”という点でも関わってくるかと思いますが、評価制度や目標設定についてはどう感じていますか。

外出に困難を伴うので、出張などの割り振りについては配慮をいただいていますが、障がいの有無による目標調整はされません。これは、私にとっては歓迎すべきことで、もし過剰な配慮があり、低めの目標を設定されていたら残念に感じたと思います。

挑戦機会についても柔軟な対応をしてくれます。例えば、私がもし「撮影現場を見たい」と言えば、「それは難しいからやめよう」というのではなく、「じゃあ一緒に行って、途中で座れるようにしよう」など前向きに検討してくださるのだろうな、と感じます。そのくらい、常日頃からいろいろな選択肢を提示してもらっています。

ECスペシャリスト、そして多様性を理解するリーダーを目指したい

——今後のキャリアについて、どのような目標をお持ちですか。

大きく3つの目標があります。1つ目は、サイト構成、クリエイティブ、改善活動というECの3つの軸を網羅的にカバーできるスペシャリストになることです。

2つ目が、マネジメント経験を積むことです。私は思考回路が体育会系で、「仕事なんだから辛いことがあっても当然」という考え方で生きてきました。障がいがあるぶん、甘えてはいけないという思いも強かったんです。ですが、オルビスで過ごすなかで、働くことへの向き合い方、考え方がいかに多様なのかを学びました。仕事は一人ではできませんし、それぞれが異なる役割を担ってこそ成り立つもの。人が持つ多様性をもっと理解したい、各人の強みを活かした組織作りを学びたいと思うようになりました。

3つ目は、経営に関わる勉強の機会を得たいと思っています。事業全体を動かすプロセスや仕組みを学ぶことで、ビジネスを広い視野で見渡したうえでの自分の役割を俯瞰して捉えられる、そんな視点を身につけたいです。


——最後に、障がい者採用に関心を持つ求職者の方にメッセージをお願いします。

「自己理解」がとても重要ではないでしょうか。というのも、新人の頃を振り返ると、私は「障がいがあるから仕事を任せられないと思われたくない」という気持ちから、何に対しても「大丈夫です。できます!」と答えがちでした。でも働いて実感するのは、会社が求めているのは他の人と同じようにやることではなく、自分の持つ力を最大限に発揮することです。
こういうことはできない、こういう業務量になったらパンクする、といった自分の現状を理解し、それを受け入れたうえで率直に相談したほうが、結果的にお互いにもやもやが残らない良い関係を築けます。肩の力を抜いて、自分に向き合うことが大切だと思います。
その上で、「こういう特性があるけれどやってみたい」という気持ちを伝えたら、オルビスは受け入れて任せもしてくれる会社。キャリアアップしたい人も、サポート業務で安定的に働きたい人も、どうかやりたいことと自分の適性に向き合って、安心して入社していただきたいですね。


Profile

平川 久未(Hirakawa Kumi)

CX統括部 WEBディレクショングループ所属。鉄鋼会社での人事、化粧品会社や外資系アパレル企業でのEC関連業務を経て、2024年6月にオルビスに障がい者採用枠で中途入社。ECのクリエイティブディレクションと改善活動を担当し、お客様視点でのサイト改善に取り組んでいる。


取材・文:木内アキ


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

オルビスでは現在、一緒に働く仲間を募集しています。少しでも興味をお持ちいただいた方は、ぜひこちらからご連絡ください。
皆様のご応募、お待ちしております!

※本記事内容は、公開日(2025年9月3日)時点の情報に基づきます。

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