2024.4.26

「好き」に触れて、追求して、自分を表現する

PROJECT

JOB&CULTURE

 ORBIS

一人ひとりが、自分らしくここちよく年齢を重ねていける初期エイジングケアシリーズ「オルビスユーシリーズ」。2014年に誕生して、今年で10周年を迎えます。開発に携わった社員たちのリアルな言葉で、“ここちを美しく”というブランドメッセージを紐解きながら、その歩みを振り返っていく連載の第二弾。

今回登場するのは、ブランドデザイン部で商品企画グループのマネジャーを務める馬場愛。仕事での葛藤や、日常で“ここちよさ”を感じる瞬間にも触れていきます。この記事で、「オルビスユーシリーズ」がより身近に感じていただけるようにという願いを込めて。

肌の変化への不安と、諦めたくない気持ちに共感した

――企画を任されたときの心境は?

リニューアルの企画が動き出したのは、発売時期の2年以上前からです。「オルビスユーシリーズ」(以下、「ユー」)はすでに多くのお客様から愛されていた一方、時代やお客様のニーズの変化に対して、もっとできることや届けられる価値があるのではないか、と思っていたんです。

そんななか、上司からリニューアルの話と、私に任せたいということを伝えてもらいました。「自分もいつかスキンケアの企画をしたい」と思っていたこともあり、夢がかなったような感覚でとても嬉しかったです。ただ、「ユー」はオルビスの象徴シリーズなので、ブランドへのインパクトが大きく、社内外で関わったり巻き込んだりする人もとても多いんです。やり切れるのかという不安は、正直大きかったですね。それもあって、上司に率直に「本当に私でいいんですか?」って相談しました(笑)。もちろん、不安ではあるけれどやり切りたいという思いはあるんです。どういう期待をしてもらっているのかも含めて、納得いくまで上司と話し合いを重ねたことを覚えています。

――「ユー」の企画で、印象的なことはありましたか?

企画をするなかで、グループインタビューを通じてお客様の声を聞く機会がありました。その場にいた同年代のお客様がみんな同じような悩みを抱えていて、「わかる!」ってお互いに共感しあっているのが印象的で。私もちょうどターゲット世代なので、痛いくらいお客様の悩んでいることが理解できました。30代って、肌もそうだし、人生も分岐点だったりしませんか?肌が変わってしまうことに対して諦めたくないし、言葉にできない不安がある。ライフスタイルも、キャリアを選ぶのか、家庭を選ぶのか……とか。仕事のやり方や向き合い方もちょっとずつ変わってきますよね。

そういった変化への不安や葛藤に対して、「諦めなくてもいいんだよ、大丈夫だよ」って伝えていきたいと感じたんです。「ユー」を使うことで、「自分の肌、まだいけるじゃん。もっときれいになれそう。」と信じられたらいいなと思っていて。人生、いろんな選択肢があって迷うことが多いかもしれない。そのときに肌を起点にして、前向きになれる後押しがしたいと思いました。

企画をするときは、ノートに書きだすことが多いという

「好き」と自分がつながる感覚

――「化粧品は人を前向きにできる」と信じているんですね。

私は、幼稚園くらいの頃から化粧品が好きで、母の目を盗んでドレッサーにあるリップやマスカラをつけているような子どもでした。かわいいものやきれいなものを見ると、とてもワクワクするんです。今でも、自分がちょっときれいになったかもと思えると、その日1日がハッピーになる。逆に肌の調子が悪かったり、メイクがうまくいかなかったりしたときは、あまり外に出たくなくなります。化粧品のパワーって、ただ肌をきれいにするだけではなくて、それ以上に“自己肯定感”を高められたり、自信をくれたりするものだなって思っています。

――日々、どんなときにここちよさを感じていますか?

自分の好きなものを追求するのが“ここちよい”と感じています。メイクもファッションも、「これ素敵、いいな」って思ったものをそのまま表現するのが好きで。いいなと思ったら、まず取り入れて実践するのは大事にしています。ヘアスタイルも、趣味が合う美容師さんと相談しながら、自分がかわいいと思うカラーにチャレンジするんです。うまくきまると、スキップして街を歩きたくなるくらいテンションが上がりますね(笑)。

気合いを入れるときに一点投入する、お気に入りのアクセサリー

あとは、自分の「好き」という感覚も大事にしていて。自分が自分らしくいるために、好きなものにどっぷりつかっています。映画を観たり美術館に行ったり、買い物をしたり。その時間は、思考が整理されるというか、クリアになっていく感覚があるんです。「私はなんでこれを好きなんだろう」ということも一緒に考えると、自分の思考と紐づく瞬間がみつかって、さらには自分の人生観までつながってきたりして。「だから自分は今こういう風に考えているんだな」と納得したり、悩みの解決策が見つかったりするときもあります。 単純にぼーっとすることはあまりなくて、自分の心が動くものを常に探しているのかもしれません。みんながいいと感じるものは、すぐ体験してみることが多いですね。素敵なものとか、自分がいいなと思うものにたくさん触れたい。きっと、これからの自分の人生の中でもずっと触れていたいんだろうな、と思います。

感情はちゃんと発散して、客観視もする

――仕事と向き合うなかで、気持ちの浮き沈みはありますか?

もともと感情は豊かなほうで、気持ちの浮き沈みは大きいと思います。特に、社会人3年目くらいまでは成功体験もあまりなくて、ネガティブになることが多かった。その頃は、企画で自分のやりたいことを表現するよりも、“企画を通すこと”が目的になっていたんです。「できない人って思われたくない」とか、「先輩と比べてなんでできないんだろう」とか、いろいろと考えてしまっていました。

当時の先輩たちに相談したら、共感してくれる人が多かったですね。「いつか絶対うまくいくようになるから大丈夫だよ」って言ってもらえたことをきっかけに、企画で何を達成したいのか、お客様にどうなっていただきたいのかに目を向けられるようになりました。どうせやるなら、お客さまのために自分がやるべきだと思ったことをぶつけてみよう、と。そのときから、徐々にいろんなことがうまくいき始めたように思います。

――気持ちをコントロールしていくことも大切ですよね。

私はため込むとダメなタイプなので、泣いたり、言葉にしたりと、ちゃんと発散することを大事にしています。私、自分が感情的になっているのを俯瞰して見る癖があって(笑)。怒るときは怒る、泣くときは泣く。けれど、そのとき「私、こういうところあるもんね」って第三者的な視点で冷静に客観視しています。

仕事でも、相手にはちゃんと自己開示することを心掛けていて。本当に困っていることは、相手にも言葉にして話すようにしたいし、自分が今何について悩んでいるかを伝えることは、お互いのためになると思っているんです。

※本記事内容は、公開日(2024年4月26日)時点の情報に基づきます。

Profile

馬場愛 (Baba Ai)

2015年にオルビス株式会社に新卒入社。ブランドデザイン部 商品企画グループにてグループマネジャーを務める。2022年8月リニューアル発売「オルビスユーシリーズ」の企画を担当。

Text Sachiyo Omura・Yuki Enomoto / Edit Yuki Enomoto

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