2023.8.10

ベスコス獲得やSNS拡散はなぜ必要か。ブランド力を育てるPR・ファネル戦略グループが、新体制で目指すこと

PROJECT

JOB&CULTURE

 ORBIS

こんにちは。ブログ担当の榎本です。

お客様の人生に寄り添える、品質の高い商品を届けていくには、お客様に「ブランドや商品のよさを知っていただく」きっかけが欠かせません。

そうしたオルビスの認知獲得・形成を担当しているのがPR・ファネル戦略グループです。同グループの担当部長兼グループマネジャーを務めているのが、山本ゆりみさん。国内の大手化粧品メーカーで営業とPRを経験してから、2019年に中途採用でオルビスに入社し、PRのスペシャリストとしてさらにキャリアを積んだ後、2022年にPRグループのマネジャーに就任しました。2023年の新体制発足と同時に現在の業務に就いています。

入社4年目での部長就任という早期活躍の裏側に、山本さんのどのようなアクションがあったのか。そしてPR・ファネル戦略グループとして新体制になった狙いや、オルビスで叶った成長実感、仕事におけるやりがいについてなど、幅広く話を聞きました。

 

目指す「ブランドイメージ」での認知統一を推進

 

――まずはPR・ファネル戦略グループが担当する業務について教えてください。

 

オルビスでは、雑誌/WEB/SNSなど、外部メディアでの露出や評価の獲得に取り組むPRと、認知広告や公式SNSなどの自社媒体を使ったブランド発信を行うファネル戦略の機能があります。もともと分かれて存在していた2つのグループを2023年に統合させ、新体制で動き出しました。

PR・ファネル戦略グループのミッションは、第三者と自社の発信を掛け合わせながら、ブランドイメージがオルビスとして目指す姿になるよう認知統一をしていくことです。また、ブランドに興味を持つ方や深く理解してくださる方を増やし、新しくお客様になる方との接点を増やしていく役割もあります。

例えば直近ですと、リニューアル発売を控えている戦略商品のプロモーションのため、CMやWEB動画などの認知広告施策と公式SNSのキャンペーン企画や投稿計画、メディアに向けた発表会の企画やタイアップ広告などを進めています。

 

――山本さんは担当部長/グループマネジャーとしてどのような役割を担っているのでしょうか。

 

担当部長としては、「PRとファネル戦略の相乗効果を生むために何が必要なのか」「長い目で見てブランドをどうしていくのか」という長期的な戦略を描くこと。また、約20名のメンバーが共通の認識を持てるように課題を明確化することを担当しています。

グループマネジャーとしては、戦略を具体的な戦術に落としこんでいくまでが役割です。雑誌・WEBなどそれぞれの実行については、各領域のリーダーに任せています。

オルビスで得られた成長実感。年齢、年次、性別関係なくチャンスがある

――前職で化粧品のPRを経験した後、オルビスにPR担当として転職をしています。入社動機についても聞かせてください。

 

新卒で就職活動をしていたときからコスメのPR職を目指しており、国内の大手化粧品メーカーに就職しました。3年半の営業経験を経て希望していたPRに異動、就職時の目標も叶えられて充実した日々を送っていたのですが、ふと「今の仕事を続けた先にどういう成長を描けるんだろう」と考えるようになって。

さまざまなPR手法を幅広く学ぶのに、多数のブランドを抱える大手メーカーは最適な場所でしたが、もっとPR人材として成長したいし、会社や社会への貢献度も高めていきたい。そう考えたとき、1つのブランドで勝負し、お客様と深い関係性を形成している会社で学びたいと、オルビスに魅力を感じました。また、当時のオルビスはリブランディングの最中で、PRの重要度が高かったことも、自分のキャリアを生かせるタイミングだと感じて入社しました。

 

――PR領域での「成長」を求めて転職をしたわけですが、実際に入社していかがでしたか?

 

成長実感はオルビスに入社してからずっとありますね。実はPRという仕事は、施策がどのような成果につながったのか、数字や事業貢献が見えづらい性質があるんです。

 

――そこに課題感を抱えるPR人材は多いと言いますよね。

 

実際に私もそうでした。ですが、オルビスは自社ECと直営店舗による売上が中心で、顧客データも蓄積されています。今までは「何となく成果が測りにくいよね」で終わっていたものが、さまざまな角度からPR施策を効果測定するためのものさしがある。スピード感を持ってPDCAを回せる環境が、成長や仕事のやりがいにもつながります。

また、手を挙げればチャレンジできる環境が整っているところも大きいです。例えば、転職直後は会社への理解を深めたかったので、重要商品であるシワ改善美白美容液のタスクフォース(各部門から集まった少人数のプロジェクトチーム)に入りたいと希望したところ、すぐに関われることになりました。

加えて、入社当時は雑誌のPR担当でしたが、WEBもSNSも含めて一貫性を持ったPRを担いたいと上申していた結果、2020年には新設の「PRスペシャリスト」のポジションに就任。翌年には「SKINCARE LOUNGE BY ORBIS」というオルビス初の体験特化型施設のPR全体も担当させてもらいました。

与えられた業務できちんと成果を出すのが大前提ですが、そのうえでチャレンジの意欲を表明すれば、年齢や入社年次に関係なく成長の機会をもらえます。

【画像】2023年8月21日にリニューアルを迎える「オルビスユー ドットシリーズ」

関心のなかった「マネジメント」で開いた、自分も知らない可能性

 

――山本さんは、PR領域で専門性を追求するキャリアの選択肢もあるなか、マネジャーとして管理職を選択しています。

 

私自身、思い描いていたキャリアはPRに特化した専門家でしたが、会社側からマネジャーの打診を受けました。オルビスへの転職背景にも「成長」があったように、できることを増やしていきたいと、新しいチャレンジのひとつとしてやってみることにしたんです。

マネジャーの立場で取り組んだ代表的な施策が、2022年の「オルビスユーシリーズ」リニューアルに伴ったPRで、当時のミッションは美容雑誌における化粧水部門1位でのベストコスメ獲得でした。高価格帯の他社品と競い合う激戦区ですが、PRリレーションと広告投資の戦略的な掛け合わせによって、当時目標として掲げていた化粧水部門だけでなく、スキンケアライン部門やプチプラスキンケア部門でも1位を獲得。想定以上の成果を出すことができました。

【画像】「オルビスユーシリーズ」(左から、フォーミングウォッシュ、エッセンスローション、ジェルモイスチャライザー)

 

――マネジメント経験により、ご自身の中で変化はありましたか?

 

チームで動くことでさらに大きな影響を生み出すことができると気づきました。長年、スペシャリストとしてのキャリア形成を思い描きながら自ら手を挙げ、チャレンジをしてきましたが、その発想とは全く違う方向から成長の機会をいただいたな、と。

「自社×第三者」の両軸から、オルビスの他社優位性を発信する

 

――先ほど「PRリレーションと広告投資の戦略的な掛け合わせ」とのお話がありましたが、PR・ファネル戦略統合の狙いにもつながる話のように感じました。

 

おっしゃる通り、期待していることは相乗効果です。現在、PR・ファネル戦略グループでは、「社名の検索数」をメンバー全員のKPIとして共有しています。今回の統合によって、例えば「KPIが最大化できるよう、CMを打つ(=ファネル戦略)タイミングでこういうメディア情報(=PR)を展開する」といった、自社発信と第三者発信の両軸からより戦略的に全体を設計していけるようになります。

「メディア掲載件数が何件から何件に増えた」「CMで認知を獲得して終わり」「ベストコスメを獲得したからよし」ではなく、どういう認知を獲得すれば検索行動につなげられるのかを常に考えています。また、検索行動を行ったオルビスに関心の高いお客様ほど、LTV(顧客生涯価値)向上につながりやすい傾向もあり、結果的に新規顧客獲得や育成の領域にも貢献できます。マーケティング構造の一環という視点で、PR・ファネル戦略のミッションを捉えていくのが狙いです。

 

――目の前の成果に視点を置きすぎない、ということでしょうか。

 

例えば、2023年上半期に「オルビス リンクルブライトUVプロテクター」がベストコスメ計23冠(オルビス調べ/2023年8月10日時点)を獲得しました。とても喜ばしい反面、大切なのは、ベストコスメ獲得はオルビスの他社優位性をアピールする戦略の一部で、決してPRのゴールではないということです。

「最新のサイエンスに基づき、それを手に取りやすい価格で提供している本当によいもの」として、美容のプロからお墨付きをいただいたり、多数の商品から相対的に選んでもらえている。つまり、「オルビスの目指すブランド認知に必要だから行っている」という長期的な視点を持つことが大事です。これはファネル戦略領域も同じで、CMやSNS一つひとつの施策KPIだけでなく、その先の長いロードマップにおける役割にも目を向けるようにしています。

PRの力で世の中に大きなインパクトを生み出していきたい

――仕事をする上で、ご自身の強み・弱みはどういう点だと分析していますか。

強みは、成功も失敗もプラスの経験に変えていける力だと思います。これまでお話しした内容だと、まるで順風満帆なキャリアを歩んでいるかのように聞こえるかもしれませんが、失敗もたくさんしています。ただ、その経験を点で捉えるのではなく、どの要素がダメでどの部分はよかったのか、次はどうすればよいのかに向き合うよう意識し続けて、成功の再現性を高めようとするところがありますね。

弱みは……私、本当にクリエイティブ関連のセンスがないんです(笑)

 

――それは意外です。

 

ノベルティのデザインを決めるときも、複数ある候補の中で私の選ばなかったものにきまって成功するという展開がたびたびあって。でも、チームにはセンスのいいメンバーが多いので、感性の部分は頼らせてもらっています。上長として意識するのは、“かわいいか”とか“センスがよいか”とかではなく、「このノベルティを通じてお客様にどう感じていただきたいか」など目的を明確に提示するところです。

そういう意味ではグループの全員が同じ能力を身につけてほしいとは思いません。自分自身も含め、それぞれが強みや弱みを認識し合い、得意な部分を活かし、苦手な部分を補い合っていけば強いチームになるのではないかと。

【画像】一緒に働くチームメンバー

 

――今後、どのようなキャリアを重ねていきたいですか?

 

PR・ファネル戦略の領域を中心に、ビューティを通じて世の中に与えられるインパクトを大きくしていきたいですね。「フリーランスにならないの?」と聞かれることもありますが、ブランド認知力や、投資額の自由度、一緒に動いてくれるチームの存在を考えると、ひとりで動くよりも企業に所属したほうが先にお話しした思いを実現できます。

また、関わってくれるメンバーが多い方が生み出せるインパクトが大きくなりますよね。そういった要素を踏まえると、専門性とマネジメント力を合わせ持ったリーダーとしてキャリアを磨いていく道を今は見据えています。

チームで試行錯誤して届けた商品の情報がお客様に伝わり、効果を実感していただける。その感触を得られる仕事はとても幸せだと感じています。もし今後メンバーが増えたとしたら、その方の強みを活かしてチームに新しい風を吹き込んでほしい。チーム一丸となって、オルビスの魅力が多くの人に伝わるようブランド認知向上に貢献していきたいです。

 

取材・文:木内アキ

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

オルビスでは現在、一緒に働く仲間を募集しています。少しでも興味をお持ちいただいた方は、ぜひこちらからご連絡ください。

皆様のご応募、お待ちしております!

※本記事内容は、公開日(2023年8月10日)時点の情報に基づきます。

 
Profile

山本ゆりみ(Yamamoto Yurimi)

新卒で国内大手化粧品メーカーに入社、営業を経てPRを経験。2019年オルビスに中途入社し、PRグループで雑誌のPRを担当。2020年よりWEBやSNSも含んだPR全般を担当するPRスペシャリストに。2021年より東京・表参道の「SKINCARE LOUNGE BY ORBIS」の施設PRも兼務。2022年、同グループのマネジャーに就任。2023年よりPR・ファネル戦略担当部長も務める。

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