2度の産休を経て、さらに“自分らしく”。オルビスのフラットな風土で活躍する女性マネージャーの働き方
JOB&CULTURE
こんにちは。ブログ担当の栗本です。
今回は、「ディフェンセラ」をはじめ、オルビスの主力商品の企画をマネジメントする加藤由衣さんをご紹介します。加藤さんは、新卒16年目で商品企画部商品企画グループのグループマネジャーとして活躍するかたわら、プライベートでは3人の子どもを育てるママでもあります。
仕事と育児を両立させながらパフォーマンスを発揮する加藤さん。オルビスで働く面白さや、彼女の働き方を後押しする「オルビスの風土」について聞きました。
商品を通して、人の気持ちが変化する嬉しさ
――加藤さんが所属する商品企画部商品企画グループでは、どんなお仕事をしているのですか?
オルビスの商品企画全般を担当しています。以前はグループが2つに分かれていたこともあり、これまでは、年齢に応じた多様な美のあり方を肯定する「スマートエイジング」の考え方から、お客様が自分の時間を充足させられるようなインナーケアやヘア・ボディケア商品をメインに担当してきました。
軸となる業務のひとつが、オルビスの象徴商品のひとつである、“飲むスキンケア”「ディフェンセラ」のブランド育成です。CRM統括部など他部署と連携しながら、「ディフェンセラ」のさらなる成長に向けた企画などに取り組んでいます。また、「誰にでもビューティーを楽しんでいただきたい」という考えから、メンズブランドの「Mr.」にも力を入れています。
マネジャーとしてのメイン業務は、年間の商品戦略の策定です。数年後までを見据えながら、各年の商品戦略のテーマを考え、それに応じてどの時期に何の商品を出すのかまでを決めていきます。また、メンバーの企画提案などについて、フィードバックやサポートも行います。
――商品企画のやりがいや面白さは、どういうところにありますか?
SNSやECサイトに寄せられるコメントなどで、例えばディフェンセラを服用して「手荒れが治ったから久しぶりにネイルをした」とか「人前に手を出せるようになった」といった声があります。商品を通して人の“気持ち”が変化する様子を目の当たりにできるのは、本当に嬉しいですね。
私の場合、第一子出産と、双子の出産で2回産休を取得しているものの、長年の間商品企画部に在籍しています。長く商品企画部にいて感じるのは、時代背景の変化に伴い、商品が発するメッセージも変わってくるということ。正解のない仕事だからこそ面白さを感じています。
属性に縛られず「やりたいこと」にチャレンジできる
――加藤さんは3人のお子さんを育てながら働いています。出産後はどのようなタイムシフトで働いているのでしょうか。
1人目を出産したあとはフルタイムで復帰し、双子の出産後は6時間の時短勤務で復帰しました。「絶対に残業できない」というプレッシャーはありましたが、強制的に仕事を切り上げないといけないからこそ、「オンオフの切り替えを意識して仕事ができるからいいのかな」と思えるようになりました。マネジャーになってからはフレックスタイム制を活用し、フルタイムで働いています。
――2018年1月からグループマネジャーを務めていますが、昇進することに不安はありませんでしたか?
最初は正直不安でした。でも「今までとは違う仕事ができる」と嬉しく思いましたし、私が商品企画部で長年培った経験をメンバーに還元できる機会なので、「できる限りやってみたい!」と思ってお受けしました。
――仕事と子育てを両立させるにあたって、気をつけていることはありますか?
若手だった頃と同じように時間を使うのではなく、今のライフスタイルに仕事をフィットさせることを考えています。通勤時間に企画を考えたり、子どもと一緒に早寝をするぶん、早起きして時間を作ったり。「今の自分はどこで時間を作れるのか」を意識しています。
月並みに「仕事も育児も中途半端なのでは」と悩むこともあります。でも、できなかったことにばかり目を向けるのではなく「できたことはちゃんと自分を認めて褒めてあげる」ことも大切だと思うんです。
――女性のキャリアを考えた時に、オルビスの社風をどう思いますか?
「男性・女性」「独身・既婚」「子どもがいる・いない」などの属性にとらわれないフラットな風土があると思いますし、実際に私自身も気にしたことはありません。小さな子どもがいても、能力がある人には機会が与えられるし、だからこそ、変に優遇されることもありません。仕事中ディスカッションしていて、男性に対してものが言いづらいと感じたこともないですね。
「変に優遇されることもない」と言いましたが、かといってドライな環境ではありません。私自身、子どもの病気などの突発的な出来事でメンバーにサポートをお願いすることもありますが、嫌な思いをしたことは一度もないんです。お互い様の精神で、私もそのぶん、どこかで手助けするといったことは意識的にしています。仕事も子育ても思いっきりやれる環境なので、とてもありがたいです。
誰もが自分らしい選択ができる世の中を作りたい
――2018年からオルビスは第二創業期を迎えました。加藤さんはその変化をどう受け止めましたか?
私が入社した頃のオルビスは、まだ通販というものが一般的ではなかった時代に、お客様の不安を取り除くための様々なチャレンジをしていました。今では当たり前ですが「30日間返品無料」、「ほとんどの商品にサンプルがある」、「通話料無料」、「スピード発送」など、全て他社ではあり得ないサービスでした。私はそのチャレンジ精神に惹かれて入社したんです。
ですが、通販事業の成功と共に、「総合通販会社」として効率を重視したオペレーショナルな意識が強くなっていきました。それが2018年から「これからはビューティーブランドとして競争戦略をとる」というメッセージと共に、「社員一人ひとりが日々変わらなければ生き残れない」という健全な危機感が出てきました。
それと同時に、若手にもどんどん活躍の場が与えられるようになったことはとても良い変化だと思います。私自身「自分は何がしたいんだろう」と考えるきっかけになりました。
――変化に対して、戸惑いや不安はありませんでしたか?
実はとても悩んだことがありました。オルビスが「スキンケアを軸としたビューティーブランド」になっていく中で、当時私が担当していたインナーケアや下着などの繊維系の商品はどうあるべきなのか、「これからは必要ない商品なのかな?」と考え込んでしまった時期があったんです。
そこから出したひとつの答えは、これからは「化粧品」「食品」「繊維系商品」と商材ごとに区別するのではなく、お客様の生活シーンや感性に合わせて商品をカテゴライズすればいいんだということです。例えば、お客様がリラックスしたいシーンのために、ヘアケアやボディウォッシュ、バスタオルなどの繊維系の商品をシリーズ化させることで、よりお客様の日々の生活を彩っていけるのではないかと考えています。
私自身が変化を受け入れていくことで、誰もが自分らしい選択ができる世の中を作っていきたいと思うようになりました。
――加藤さんが、今後オルビスで実現したいことは何ですか?
あらゆる固定概念に縛られて、窮屈さを感じることがまだまだ多い世の中ですが、「自分はこうありたい」「自分はこう生きたい」と一人ひとりが思える世の中にしていけたらと思っています。それを少しでも実現するために、今までのスキンケアの概念に捉われない形で、お客様の「スマートエイジング」に貢献できるような新しい商品やサービスを実現したいです。
そのためには、私たち自身もスマートエイジングを体現しなければならないと考えています。オルビスでは、年齢や属性に関わらず、若手がどんどん挑戦できる環境がありますが、さらに年齢を重ねても新しいチャレンジができる会社にしていきたい。私自身、グループメンバーの成長を含めて全力で挑戦し続けたいと思っています。
取材・文:都田ミツコ
※本記事内容は、公開日(2021年6月4日)時点の情報に基づきます。
Profile
加藤 由衣(Kato Yui)
新卒入社16年目。商品企画部 商品企画グループ・グループマネジャー。「ディフェンセラ」をはじめとした主力商品のマネジメントを担当。3人の子どもを育てるママでもある。