2023.3.16

提供価値「スマートエイジング®」への共感を軸に自走する組織へ。挑戦を続けるチームづくりに必要なリーダーシップとは

  • RECRUIT

こんにちは。ブログ担当の榎本です。

前回の記事に続き、経営戦略部に所属しながらマーケティング領域においても活躍する大池智之さんと代表の小林との対談をお届けします。 オルビスには、入社年次を問わず新しい挑戦を前向きに捉え、後押しするカルチャーがあります。そんな実例のひとつとして、前編では大池さんが入社3年目で「クリアシリーズ」(現クリアフルシリーズ)のリニューアルプロジェクトのリーダーとなった経緯や、代表の小林によるオルビスが求めるマーケティングへの視点、これからの人材に期待するポイントなどに触れました。

後編となる今回のテーマは、大池さんが「クリア」タスクフォース(各部門から集まった少人数のプロジェクトチーム、以下TF)のリーダーを経験して感じた、オルビスらしい「組織」のあり方についてお伝えします。

 

リーダーになって初めて「ひとりの限界」が分かる

――大池さんは入社3年目で「クリア」TFのリーダーとなり、約3年間かけてフルリニューアルを実現しました。リーダー初体験で苦労した点はありましたか。

【写真】「クリアフルシリーズ」(左から、ウォッシュ、ローション、モイスチャー)  

大池さん(以下、大池):チームメンバーも含めて、全員でどう成果をあげるかという点では非常に悩みました。というのも、TFの業務は、本来所属する部署の業務と兼任で行うため、どうしても所属部署の業務よりプライオリティが下がりやすい傾向があります。そのようななかで、人によって動き方にばらつきが出るのをどのように整え、「クリア」にコミットしてもらうためにはどう働きかければよいのか。自分ひとりで動くのとはまったく違う難しさがそこにはありましたね。

また、ブランド名や成分、使用頻度の変更など、「クリア」において前例のないリニューアルも行ったので、社内から「本当にこの判断でよいのか?」という懸念の声が上がったこともありました。必要な指摘は柔軟に取り入れる一方で、チームで意志決定した方向性を理解してもらえるような働きかけも重要です。話がスムーズに運ばず心が折れそうになるときもありましたが、メンバーが折れそうなときこそ、リーダーだけは絶対に折れてはいけないと、常に気持ちを奮い立たせてメンバーの背中を押していく必要もあって。

小林(以下、小林):大池くんは「働くことの本質」を経験したんですよね。それはシンプルに言うと「ひとりでは何もできない」ということです。

大池:たしかにその通りですね。

小林:大池くんは「提案をまとめて経営に直談判しよう!」と考えて行動する人物なので、モチベーションが高いわけです。そういう人ほど「やるからにはこのぐらい」などと、自分と同様のモチベーションやコミットメントを他人に求めやすい傾向もある。 でも、同じ意識を他人と共有するのは単純なようで非常に難しい。かといって、ひとりでできる仕事の範囲だけ続けていては決して大きなインパクトは生み出せないんです。

大池:たしかに自分ひとりなら自分を変えるだけでよいのでシンプルですが、相手に気持ちよく動いてもらうのはとても難しいと感じました。

小林:でも、リーダーにはそういう悩みや苦しみがあるんだ、と気づくのが大切。私も社長業を経験して15年ほど経ちますが、これまでの悩みのほとんどが経営やマーケティングのことではなく、人と組織とチームのことだと言ってよいかもしれない。

大池:私も視座の変化は実感しています。リーダーになって判断責任を負ったことで、判断する側の人にはどういう材料が必要なのか理解が深まりましたし、納得性の高い説明をするためには「クリア」というブランドはどうあるべきか、オルビスとしてだけでなくポーラ・オルビスホールディングスとしてまで見渡して、自分なりに咀嚼しなければな、と。

小林:私の感覚だと、20代でそこまで考えていれば十分だと思う(笑)。でも、そこまで詰め切ってくれる実例を提示していくのは、組織を活性化するうえで大切なことなので、とても頼もしいです。

オルビスには「中途半端」ゆえの強みがある

――チームだからこそ大きなインパクトを生み出せる。そう考えたとき、オルビスがこれから目指していく組織のあり方とはどのようなものでしょうか。

小林:近年は「自走する組織」を目指しています。オルビスにはミッションやビジョン、そして提供価値である「スマートエイジングⓇ」が大きな傘としてありますが、それらは私たちが社会に対して何をしていくか、という宣言であると同時に、働くうえでの指針になるものです。それらの考え方や価値をどのように実現するかという観点で、活発に議論が行われ、積極的に提案を持ち込んでくれるような状態にしていきたい。

そのためには、社員各々がオルビスの考え方を自分なりに深く理解する必要がありますし、これから入社を希望する人であれば、そこに深く共感できるかどうかを真剣に考えてほしいです。もちろん人には個性があり、得意分野も違うので、「スマートエイジングⓇ」の捉え方も当然異なる。

だからこそ、会社として打ち出す提供価値に対する共感・共通の目的はしっかり持ってほしい。そこさえブレなければ、未来のゴールという山に登る手段は人によって多様性があってよいのです。

大池:大きな組織だと、意志や思いがある人は扱いづらいと判断されやすく、従順さが求められるようなイメージがあります。ですが、私が入社3年目で「クリア」のリブランディングを手掛けさせてもらえたように、オルビスは挑戦したい気持ちを尊重してくれる会社です。「会社やブランドの向かう先」という全体感を補完した提案ができるのであれば、活躍のチャンスが回ってくると実感しています。

小林:オルビスはよい意味で中途半端なんですよ。ブランド単体として見れば400億円規模はそれなりの大きさかもしれませんが、企業体として見るともっと売り上げ規模が大きく、社員数の多い会社はたくさんあります。また、ここ10年で出てきた会社でもないけれど100年の歴史があるわけでもない。でも、裏を返せば大企業とベンチャー企業の“いいとこ取り”ができる。

大池:挑戦しやすい環境があるのは、ベンチャー企業よりも資金面も安定している強みがあるからとも言えますよね。一方で経営との距離が近く、提案や仕事の進め方に対して直接フィードバックをもらえるのは大企業にはないよさです。経営陣に対して提案する責任に早くから触れることは、内容の過不足や分かりやすさなど、自分たちの考えをより洗練させて深める機会になっています。

時代の変化に応じて、スピードを持って生まれ変わり続ける

――先ほど「オルビスの考え方」を理解、共感する大切さの話がありました。大池さんが共感を覚えるのはどういう部分なのでしょう。

大池:マーケティングを学び始めたときから「本質的な価値があるものを世に広めるために力を注ぎたい」と考えてきました。というのも、マーケティングでは時には「決して価値が高くないものを良く見せる」、という使い方も可能だからです。そういう意味で、オルビスに入社を希望したのは、私の考える「本質的な価値」を追求していると感じたからでした。

化粧品を使う理由を掘り下げると「美しくなるため」だと思うのですが、オルビスは商品の中身から顧客体系の設計の仕方、接客に至るまで「どうすればオルビスの考える美しさをお客様に届けられるのか」という点に向き合い続けています。しかも、膨大な開発の手間や使用する高機能な成分に対して、多くの人が手に取りやすい価格帯をキープしているという点で、付加価値も非常に高い。そういった姿勢に「本質的な価値を追求している」と感じ、共感を覚えます。

でも、それらは「SNS映え」のような分かりやすい価値ではなく、使ってもらって初めて感じる価値なので、どういうメッセージならお客様に伝わるのかをこれからも考え続けていくんだろうな、と。

小林:化粧品に限らず、どんなビジネスも資金がなくては回りませんが、その資金はお客様から生み出されますよね。顧客価値を提供できるかが、企業活動のすべてと言っても過言ではない

今は品質だけを追求すればよいのではなく、「社会に対してどのように貢献しているか」という点もブランドの価値に含まれてくるようになりました。これだけ時代の変化が早い世の中なので、自分たちもスピード感を持って生まれ変わり続けることが大切になる。

オルビスの考え方に共感し、提供価値の実現のためにコミットしてくれていれば今後も新しい挑戦は大歓迎ですから、入社年次や部署の垣根にとらわれず一人ひとりがイキイキと「自走」できる仕組みを一緒に作っていきましょう。

取材・文:木内アキ

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

オルビスでは現在、一緒に働く仲間を募集しています。少しでも興味をお持ちいただいた方は、ぜひこちらからご連絡ください。

皆様のご応募、お待ちしております!

※本記事内容は、公開日(2023年3月16日)時点の情報に基づきます。

 
Profile

小林 琢磨(Kobayashi Takuma)

2002年、(株)ポーラ化粧品本舗〈現・(株)ポーラ〉へ入社。2010年グループの社内ベンチャーで起ち上げた敏感肌専門ブランド(株)DECENCIA代表取締役社長。 同ブランドを50億のビジネスに導いた後、2017年オルビス(株)マーケティング担当取締役、2018年代表取締役社長に就任し、 リブランディング、構造改革、組織変革を実行。(株)ポーラ・オルビスホールディングス取締役を兼務。

大池 智之(Oike Tomoyuki)

2017年新卒入社。経営戦略部 経営企画グループ所属。入社3年目に「クリアシリーズ」のリブランディングの重要性を社長に直談判しプロジェクト化を実現、約3年リーダーを務めた。「クリアシリーズ」(現「クリアフルシリーズ」)のフルリニューアルの経験やマーケティング事業部を経て、現在は経営戦略部に所属しながら、「クリアフルシリーズ」のブランドアドバイザーを担う。

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