入社3年目で社長に直談判。新規プロジェクトを立ち上げたリーダーが語る、オルビスで働く面白さ
JOB&CULTURE
こんにちは。ブログ担当の栗本です。
今回は、新卒入社3年目から大きなプロジェクトを担っている大池智之さんをご紹介します。大池さんは、経営戦略部に所属しながら、ニキビケアライン「クリアシリーズ」の復活を目指すプロジェクトを立ち上げ、プロジェクトリーダーも兼任しています。
3年目で「社長に直談判」に踏み切った大池さんの熱意とは?「去年の自分より圧倒的に勝っている」と語る大池さんに、オルビスでの仕事にかける想いを聞きました。
「クリアシリーズ」を復活させるため社長に直談判
――大池さんは、経営戦略部に所属しながら、昨年からクリアシリーズのプロジェクトリーダーも務めています。入社3年目でプロジェクトリーダーになった背景には、何があったのでしょうか。
そもそも、クリアシリーズはニキビケアを目的としてオルビスでも長く愛されてきた商品です。製品力も高く、安定して新規顧客の獲得もできており、リピート率も高かった。市場に対して付加価値のある商品だということがわかっていました。
ですが、2018年から組織全体のリブランディングに伴い、象徴商品である「オルビスユー」は注目を集め売り上げも伸びた反面、クリアシリーズが“荒れた”んです。
当時、売上責任を最も背負う部署でCRM(顧客関係管理)を行っていましたが、データの推移からも売り上げが徐々に下がっていることが見て取れました。このままだと、これまでクリアシリーズでつながっているお客様との関係が希薄化してしまう。それはブランド全体にとって大きな損失になると考えました。
実は、私はこの商品を学生時代から今も使い続けていて、商品の良さはよくわかっていました。多くの人たちに知ってもらうことで世の中のためになる商品だというのは、それまでのデータからも確信がありました。多数のリソースがオルビスユーに割かれる中で、自分ひとりくらいは「クリア」について真剣に向き合ってもいいのではないかと思ったんです。
――そこから具体的にどのように動かれたんですか?
色々と案を考える中で、リブランディングに伴い組織全体のビジネスモデルが変わっている中、小手先でどうにかなることではなく、結果的には「クリアも根本的に変えていく必要がある」との結論に至りました。そういった話を、当時商品企画部部長だった西野さんに相談してみたところ共感してもらい、経営会議での提案まで道筋を作っていただきました。当時入社3年目でしたが、社長に「こうすればクリアは生き返ることができる」と直談判できる機会をもらえたんです。
結果、クリアシリーズはプロジェクト化しました。いまは8人ほどのチームで動いており、私はそのリーダーを務めています。
リブランディングを経て、昨年夏には前年比で倍以上の新規顧客獲得を実現しました。また、この提案を皮切りに始まった「オルビスアクアシリーズ」も商品開発に関わらせてもらい、昨年10月末に商品が発売となりました。
マーケティング一筋の自分にとって、オルビスは第一志望だった
――先ほど「クリアシリーズをご自身で使われていた」という話もありましたが、そもそも大池さんがオルビスに入社された理由はなんだったのでしょうか。
もちろん商材の良さを自分自身で知っていたというのはありますが、特に業界を化粧品に絞っていたわけではありませんでした。そもそも、私は高校2年生の頃から、明確に「マーケティング」を仕事にしたいと思っており、職種の軸を強く持っていたんです。
大学受験を目前に控えて、将来やりたい仕事を調べている中、ある日、偶然「コンビニの店舗は購入を促すために導線が計算されている」といった、物を売る現場には裏側の仕掛けがあることを知り、すごく面白い仕事だなと思ったんです。同じものを提供していても、打ち出し方や見せ方でまるで違う結果になる。この「戦略を作ること」を仕事にしたいと考えました。大学もマーケティングを勉強するために選び、進学後もマーケティングを中心に学びました。
――そこまでマーケティングを追求していた大池さんは、なぜオルビスを選んだのでしょう。
世の中の購買意思決定の7~8割は女性が決めていると言われており、最初のキャリアでは女性をメインターゲットとする商材を扱う企業がいいと考えていました。その点、化粧品はすごく良い商材でした。ほかにも理由はいくつかありますが、これからの時代、マーケティングを追求するためには「直販ビジネスモデル」であることが必須だと感じていました。
マーケターは数字をきちんと把握することが大事です。ダイレクトマーケティングを得意としているメーカーであれば、どのような人が商品を買っているか、何回目の購入なのか、年に何回購入されているか、店舗購入なのかアプリなのか、アプリと店舗の購入比率はどうなのかなど、お客様の動きが詳細にデータとして見ることができます。それらデータを元に自ら仮説を立てて行動し、結果を検証、それを反映させた次なる施策へ、という風に、質の高いPDCAを高速で回していけると考えました。
数字的根拠があれば、若手であっても独自の仮説や切り口で説得力のある提案ができます。オルビスには膨大なデータがあり、若いうちから裁量を持たせてもらえる組織風土だと聞いていたので、年齢や役職問わず、活躍しやすい環境だと思ったんです。
去年の自分より圧倒的に勝っている、と思える
――実際に入社してから、希望通りのキャリアは歩めていますか?
入社してすぐにウェブ企画チーム、その後は顧客データを扱う通販営業チームに配属されましたが、実は希望通りだったんです。マーケターとして成長するためにも社内の数字をきちんと把握しておく必要性を感じていたので、社内で一番数字を見る通販営業チームに早期に配属されたいと考えていました。
通販営業チームはいわゆる普通の外まわりをして商談をするような営業ではなく、「既存顧客向けのマーケティング部隊」です。オルビスを愛用している人でも属性が異なる中で、人に合わせてコミュニケーションやキャンペーン方法を企画し、実行、評価まで担えるのは貴重な経験でした。
その後マーケティング戦略部に移動し、現在の部署に至りますが、自分の中では、入社から一貫して「お客様に商品やブランドを届ける戦略づくり=マーケティング」をしている感覚なんです。
――最後に、大池さんが今後オルビスで実現したいことを教えてください。
クリアシリーズに関しては、プロジェクトを立ち上げてからまだ1年なので、2年目はもっと大きく成長をさせていきたいですね。正直毎日大変ですが、新しいことへのチャレンジが多い分、去年の自分と比較して圧倒的に勝っていると思えるし、来年もそうありたいです。
また、マーケターとしての道を極め、将来はCMO(Chief Marketing Officer)のような存在になりたいと考えています。役職や肩書にこだわりはありませんが、マーケティングという概念を通じて事業を成長させることで、オルビスブランドの成長に寄与していきたいです。
取材・文:富田七
Profile
大池 智之(Oike Tomoyuki)
新卒入社5年目。営業部、マーケティング事業部を経て、現在は経営戦略部 経営戦略グループに所属。「クリアシリーズ」のリブランディングの必要性に着目し、社長に直談判。同シリーズのプロジェクトリーダーも兼任する。